『おうむの夢と繰り人形』感想

週中だけど職場飲み会。明日休みたいなあ。


『おうむの夢と繰り人形』読了。Kindle Singleの分量なら通勤の行き帰りで読み終えられるのが手軽で良いですな。

おうむの夢と操り人形 (Kindle Single)

おうむの夢と操り人形 (Kindle Single)


現実的で現代的なガジェットやテクノロジーを下敷きにするスタイルは健在。ペッパー君めいたコンパニオンロボットと人工知能未満な応答プログラムという題材設定は面白い。

だが、著者の『アンダーグラウンドマーケット』のようなSF的なワクワク感には欠けていた印象。(本作においてそれが発揮されるべき場面は劇中外の時間軸になっていて作中では描写されない。)

アンダーグラウンド・マーケット (朝日文庫)

アンダーグラウンド・マーケット (朝日文庫)


僕なりに本作を「人の価値」が軽んじられ形骸化することへの根源的な恐怖心みたいなものだと咀嚼しているんだけど、この態度自体は割とありがちで、『GENE MAPPER』で技術が生み出す希望を描き出した著者であることを鑑みるとちょっと期待はずれだった。

Gene Mapper -full build-

Gene Mapper -full build-